シーズナルグリーティング|autumn|木更津東CC
メッセージ

週末の朝、ふといつもより早く目が覚めた。
窓の外には、まだ静かな時間が残っている。勝浦の朝市を訪ねてみようと思い立ち、車を走らせた。
東京湾アクアラインを抜け、圏央道を東へ。市原鶴舞インターチェンジで高速を降り、勝浦を目指して南へ向かう。
30年前、この道を走るにはアクアラインも圏央道もなかった。勝浦へ行くには一般道をひたすら走り、山道を越え、田んぼの中を抜けていく。今思えば、目的地までの道のりそのものが小さな旅だった。
それが今では、驚くほど短い時間で房総の奥深くまで入っていける。
圏央道を東へ向かって走っていると、早朝にもかかわらず、思いのほか多くの車が行き交っている。こんな朝早くから、皆どこへ向かっているのだろう。
そんなことを考えながらインターチェンジを降り、一般道を南へ進んでいく。
すると、道の左右に現れるゴルフ場の案内看板に誘われるように、一台、また一台と車が曲がっていく。よく見ると、その車の後部座席にはキャディバッグがのぞいている。
なるほど。早朝の房総へ向かっていたのは、ゴルファーたちだった。
勝浦漁港が近づくにつれて、道路を走る車は次第に少なくなっていった。
子どもの頃、このあたりを早朝に走る車といえば、釣り人やサーファーを乗せた車くらいだった。道は静かで、朝の房総にはゆったりとした時間が流れていたように思う。
時代が変わり、道が変わり、人の楽しみ方も変わった。
かつて山道や田んぼの中を走った道は、今では多くの人をゴルフ場や海へと運ぶ道になっている。
それでも、房総の魅力は変わらない。
秋になると、亀山湖は美しい紅葉に包まれる。「房総の奥座敷」とも呼ばれるこの湖の紅葉は、関東でも比較的遅く、11月中旬頃から色づき始め、12月上旬にかけて見頃を迎える。
ゴルフ場から望む景色もまた格別だ。
朝の澄んだ空気の中、遠く連なる山々。その間から、白い冠をいただいた富士山がひょっこりと姿を見せることがある。
房総に富士山――。
少し意外に思えるかもしれないが、秋から冬にかけて空気が澄んだ日には、思いがけない美しい景色に出会うことができる。
そして、房総の秋をもう一つ彩るのが、豊かな実りである。
千葉県は全国有数の梨の産地として知られ、白井や鎌ケ谷など県北地域の梨は特に有名だ。一方、木更津周辺にも、知る人ぞ知る梨農園が点在している。
道の駅に立ち寄れば、採れたての梨や栗をはじめ、季節の恵みが並んでいる。
美しい紅葉を眺めながらゴルフを楽しみ、帰り道には房総の秋の味覚を探してみる。
かつては遠かった勝浦も、今では高速道路を乗り継げば、気軽に訪ねられる場所になった。
けれど、道が便利になったからこそ見えてくるものもある。
30年前の山道、田んぼの向こうに見えた景色。そして、早朝の道を行き交う釣り人やサーファーの車。
そんな昔の記憶を胸に、今の房総を走ってみる。
変わったものと、変わらないもの。
その両方に出会えるのが、秋の房総の旅なのかもしれない。
木更津東カントリークラブ
支配人